• [家づくり]快適な眠りを叶える!寝室づくりのポイント

    安らかな睡眠は、健康な生活の基盤です。「なんだか疲れが取れない」「集中力が続かない」と感じている場合は、もしかすると睡眠の質の低下が原因かもしれません。もしあなたが現状の眠りに満足できていないのなら、寝室の環境を整えることで、睡眠の質を大幅に向上させることができます。

    この記事では、色・光・音・レイアウトの4つのポイントに注目しながら、快適な寝室づくりのコツを紹介しています。

    快適な寝室で、あなたも質の高い眠りを手に入れましょう。

    快適な眠りを叶える!寝室づくりのポイント

    1.リラックスできる色
    2.眠りと光の関係
    3.音の問題
    4.寝室のレイアウト


    1.リラックスできる色

    就寝前どれだけリラックスできるかが、睡眠の質を左右します。

    色は人の心理に影響するため、寝室のカラー選びは非常に重要です。たとえば、赤やオレンジなどのビビッドな色は心を高ぶらせる効果がありますが、一方で寒色系やアースカラーなどの柔らかな色は心を落ち着かせる効果があります。

    したがって、寝室のインテリアには元気を引き出すような鮮やかな色を避け、寒色系やアースカラーなど落ち着いた色を選ぶのがおすすめです。これによって副交感神経が優位になり、より良い睡眠環境が整うとされています。また、使用する色の数を少なくし、シンプルなインテリアを心がけることも大切です。

    [ 寝室におすすめの色と心理効果 ]

    ■グリーン

    リラックス効果/疲労回復

    広い面積で取り入れると全体のカラーバランスが難しくなってしまうので、アクセントクロスやラグ、観葉植物など部分的に取り入れるのがおすすめです。

    ■ブルー

    気持ちを落ち着かせる/集中力を高める

    集中力を高める効果があるので、寝室と仕事部屋を併用する場合にもおすすめです。全体的に青を多くすると寝室が寒い印象になるので、ベッドカバーなどのリネン類など、部分的に取り入れるといいでしょう。

    ■アイボリー

    筋肉の緊張を落ち着かせる/リラックス効果

    アイボリーの自然の持つ穏やかさは空間に清潔感をもたらします。
    クセのない色なので、ベースカラーとして取り入れて他の色との組み合わせを楽しむことができます。

    ■パステルイエロー

    イライラや不安を緩和する/日光の不足をカバー

    黄色には明るく賑やかな雰囲気を連想させ、希望を感じさせる効果があるため、朝明るい気分で目覚めたい方におすすめです。ただし、原色の鮮やかな黄色には興奮作用があるため、パステルイエローなどの優しい色味を選ぶようにしましょう。

    ■淡いピンク

    緊張をほぐす/攻撃性や怒りを制御

    その効果から、海外では独房の壁や囚人服に淡いピンクを採用している例もあります。また、女性ホルモンの分泌を促すとも言われ、若返りの色とも呼ばれています。

    色はわたしたちの心に大きな影響を与えます。あなたにとって快適な寝室になるよう是非色の効果にも注目してみてくださいね。

    2.眠りと光の関係

    リラックスできる寝室をつくるためには、照明の選び方も重要です。例えば、寝室にオフィスのようなこうこうとした白い明りがついていたら、目がさえてしまいますよね。

    それでは、リラックスして眠れる寝室の光について、「明るさ」「光の色」「光源の位置」「窓の位置」4つの視点から見ていきましょう。

    明るさ

    寝るときに快適な明るさは人によって異なりますが、寝室に適した明るさは、基本的に「ほんのり明るい程度」とされています。

    勉強や作業をする際に必要な明るさは500〜750ルクスですが、眠気を誘うメラトニンの分泌には150ルクス以下が良いと言われています。

    個人差はありますが、明るすぎる寝室では体内時計が壊れてしまい、睡眠の質が低下してしまう恐れがあるので注意が必要です。

    ②光の色

    照明の光の色は大きく分けて「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」の4種類。それぞれの光の色には違った印象や効果があります。

    中でも寝室に最適とされる光の色はオレンジに近い温かみのある「電球色」です。電球色には、居心地のいい空間を演出し、気持ちをリラックスさせる効果があります。オレンジの光は、食べ物を美味しそうに見せて食欲を増進させる効果もあるため、食卓の照明にもおすすめです。

    逆に勉強や仕事をするには少し暗めなので、寝室で仕事をする場合や子供部屋で勉強をするご家庭では、昼白色のデスクライトを用意するか、調色ができる照明を選ぶといいでしょう。

    ③光源の位置

    寝室は光源の位置も重要です。ベッドに横になった際、光源が直接目に入らないように照明の位置に気を付ける必要があります。

    特に天井に照明をつける際は注意が必要です。

    ④窓の位置

    寝室の光は、照明だけではありません。窓の位置や大きさも検討が必要です。

    ベッドの向きと窓の位置関係によっては、眩しい朝日が入り込んでしまったり、夜間に街灯の明かりや車のヘッドライトが入ってくるなど睡眠環境に影響を及ぼす恐れがあります。

    窓の計画と合わせて、遮光カーテンなどの活用も一緒に検討してみるのもおすすめです。

    3.音の問題

    睡眠の質の低下の原因のひとつとして、音の問題が挙げられます。

    リビングからの生活音や、窓からのエンジン音などの”音”が気になって眠れないという経験をしたことはありませんか?

    特に音に敏感という方は、次の点に気を付けましょう。

    [ 音問題に悩まされる可能性がある寝室 ]

    ①寝室が吹抜けに面している

    吹抜けは音が反響しやすいため、寝室に面した部屋にはリビングからの生活音が響く可能性があります。

    寝室が吹抜けに面している場合は、吹抜けと反対側の壁にベッドを配置するなど対策をしましょう。

    ②寝室の隣や真上にトイレや浴室などの水回りがある

    水の流れる音が寝室に聞こえてくる可能性があります。

    浴室やトイレが寝室の隣にある場合は、間にクローゼットを挟むなど音対策をしましょう。

    ③寝室の隣や真上にリビングや子供部屋がある

    ②と同様な理由で、寝室の隣や真上からの音が気になってしまう場合があります。

    家族のみんなが同じ時間帯に眠る場合は心配ありませんが、深夜に帰ってくる・早朝に出かける家族がいるなど生活リズムが違う家族がいる場合は注意しましょう。

    ④寝室が交通量の多い道路に面している

    夜間でも交通量の多い道路に寝室が面していると、車の音に悩まされる可能性があります。

    窓や給気口からも音が入ってきやすいので、交通量や人通りの多い道路とは反対側に寝室を設けるようにしましょう。

    ⑤窓が多い・窓が大きい

    窓は壁に比べ防音効果が低いため、どうしても外からの音が入ってきやすくなります。寝室の窓は必要最低限のものを設置するのがおすすめです。

    窓からの音が気になる場合は、遮音機能のあるカーテンなども活用しましょう。

    ⑥ベッドのすぐ近くに窓がある

    ⑤と同じ理由でベッドの近くに窓があると、外からの騒音が聞こえやすくなるめ、寝室の窓の位置はできるだけベッドの頭側を避けるようにしましょう。

    どうしても頭側に窓をもっていきたい場合は、横長の高窓にするといいでしょう。

    4.寝室のレイアウト

    ベッドや家具のレイアウトも睡眠の質に影響を与えます。リラックスできる寝室にするには、できるだけものを置かずに色数を押さえてシンプルにまとめるのがポイントです。

    睡眠に必要のないものは極力置かない

    寝室は、ベッドの占める面積が大きくなるため、圧迫感が生まれやすい場所でもあります。できるだけ不要なものを置かない、背の高い家具を置きすぎないなどの配慮が必要です。

    特にベッドの足側に背の高い家具を置くと、視界に入る情報量が多くなるためリラックス度が軽減してしまいます。

    ②ベッドの頭の位置

    ベッドは背面に壁が来るように配置しましょう。頭周辺が守られている感覚になり精神的に安心して眠ることができます。

    ③ベッドの周辺はスペースを開ける

    ベッドの配置の理想は左右対称ですが、寝室の広さの問題など難しい場合はベッドの片側を60㎝程度開けておくとベッドメイクがしやすいです。

    また、掛け布団はマットレスより大きく作られているため、壁側の隙間は最低でも10㎝程度空けておくといいでしょう。隙間が無いと掛け布団がずり落ちたり、掛け布団にシワができてその隙間から冷たい空気が入ってくるなど、睡眠の妨げになってしまいます。

    ④クローゼットとの位置関係

    クローゼットとベッドのレイアウトについて気をつけることは、どちらも使いやすい配置にすることです。折れ戸や開き戸がついているクローゼットの場合は、扉が開くためのスペースが必要なので、クローゼットが使いやすいように十分なスペースを確保してベッドを配置するようにしましょう。

    ⑤窓との位置関係

    窓のすぐ近くは部屋の中でも温度差が生じやすいので、ベッドは窓際を避けてレイアウトをするようにしましょう。夏は外の暑さが、冬は外の寒さが窓を通して部屋に伝わりやすく、このように暑さや寒さを感じやすい場所は睡眠が浅くなる可能性があります。

    どうしても窓の近くしかベッドを置くことができないという場合は、遮熱・保温機能のあるカーテンを選ぶなど対策をしましょう。

    ⑥エアコンの配置

    寝室にエアコンを設置する場合は、吹き出す風がベッドに当たらない位置に設置しましょう。就寝時にエアコンの風が直接身体に当たってしまうと、眠りが浅くなったり、肌や喉が乾燥してしまいます。

    特に万が一の落下の可能性も考慮して頭周辺への設置は最も避けたい場所です。

    まとめ

    快適な眠りを叶える!寝室づくりのポイント

    1.リラックスできる色
    2.眠りと光の関係
    3.音の問題
    4.寝室のレイアウト

    質の高い睡眠を叶えるためには、寝室の環境を整えることが大切です。
    今回ご紹介したポイントを参考に、快適な睡眠を手に入れましょう。

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