あなたが所有しているその土地、必ずしも希望通りの家が建てられるとは限りません。
自分の土地なのだから、「家を建てるのは所有者の自由じゃないの?」と思われる方も多いと思いますが、
相続で引き継いだ土地や、将来的に家を建てようと所有していた土地が実は「建築不可の土地だった」ということが実際に起きています。
そんな事態がおこらないためにも、所有している土地に家を建てる予定があるという方や、これから土地の購入を検討しているという方は、この記事を参考にしてみてください。
すべての土地に家が建てられるとは限らない⁉
家が建てられなかった例
所有している土地に将来的に家を建てる予定がある場合
■敷地調査とは?
■敷地調査の依頼先は?
敷地調査と地盤調査の違い
■地盤調査
■敷地調査
まとめ
家が建てられなかった例
次ような理由から家が建てられなかったというケースがあります。
・家を建てようと思っていた土地が「市街化調整区域」だった
・登記簿謄本を取得してみたら、昭和初期の「抵当権」が設定されていたため、ローンが組めないことがわかった
・敷地前の道を調べてみたところ、建築基準法で定められる「道路」ではなかったため、建替えが不可であることが判明した
上記は一部の例ですが、建築を予定している土地に家が建てられないというケースは意外と多く存在しています。
では、所有している土地に家が建てられるかどうか、どのように調べたらいいのでしょうか?
所有している土地に将来的に家を建てる予定がある場合
将来家を建てる予定で所有している土地がある場合は、早いタイミングで「敷地調査」をしておくと安心です。
万が一、その土地で希望の家が建てられないと判明した場合も、売却して別の土地を購入するなど他の手段を選択する時間をつくることができます。
また、家を建てることはできても、家を建てるための条件を整えるために多くの時間や費用を要する場合や、建てられる家の条件が限定されてしまう場合もあります。
その場合も、敷地調査で建物の費用以外に発生する諸費用について、ある程度把握することができます。
■敷地調査とは?
敷地調査は、住宅の設計や建築のために、住宅予定地の状況を調査し、必要なデータを収集する作業のことです。
調査内容は次の通りです。
地形調査… 敷地の高低差、傾斜、地形の特徴などを調査します。
地質調査… 敷地の地質、土質、地下水位、地盤の強度などを調査します。
環境調査… 敷地周辺の環境、交通量、日照、眺望、風向き、騒音、振動などを調査します。
法令調査… 敷地が属する地域の都市計画、建築基準法、火災予防条例、景観条例などに関する法令を調査します。
隣接地調査… 敷地に隣接する土地や建物の状況、所有者、境界線などを調査します。
基本設計資料調査… 敷地の形状、面積、方位、地盤強度、地下水位、地上水位、埋設管の位置などを調査します。
■敷地調査の依頼先は?
法規制等と敷地の状態を照らし合わせ、家が建てられるかどうかを調べる敷地調査は、どこの会社に依頼した場合も結果に差はありません。
住宅会社は敷地調査の内容をもとに間取りやプランを作成しますが、他社の調査結果を使用してプランを作成することはありません。
もしあなたが提案を受けたいと考えている住宅会社がある場合は、「提案を受けてみたい」と思った住宅会社に敷地調査を依頼することで、その後の家づくりがスムーズに進みます。
また、敷地調査費用は無料としている住宅会社が多いですが、中には費用がかかる会社もあるので、費用についても事前に確認しておくと安心です。
敷地調査と地盤調査の違い
■地盤調査
地盤調査はで、家を建てる土地の地盤の強度や性質を調べます。
地盤調査の目的は、地盤の強度や液状化の危険性を調べ、地盤改良工事や基礎工事の必要性を明確にすることです。
調査の結果、地盤が弱いと判明した場合は、杭を打つなどの地盤改良工事が必要になります。
住宅会社による、建物の大きさや基礎のつくり方、考え方によって調査方法や結果が大きく異なるほか、調査には費用がかかります。
■敷地調査
一方、敷地調査は、家を建てる土地の環境や条件を調べることです。
敷地調査の目的は、家の設計や工事計画を最適化することです。
また、法規制等を調べる敷地調査は、どこの会社が調べても結果に差はありません。
まとめ
将来家を建てる予定がある土地は、「敷地調査」を実施しよう
・敷地調査は早めのタイミングに行う
・敷地調査は、プランの提案を希望する住宅会社に依頼する
・敷地調査の費用がかかるかどうか、依頼先に事前に確認する
つづく設計舎では、敷地調査も行っています。
これから土地を探すという場合も、お気軽にご相談ください。